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2003年4月 7日 (月)

ナマコが食べたい!

今日はサッカーネタがないです。絞り出せば、カフー横浜は保険だった!とか、車ドゥリ高原に弟子入り志願!なんてのがありますが、まっ、どうでもいい話題ですね。

で、いきなり「ナマコが食べたい!」です。
最近、鶴見良行さんの「ナマコの眼」という本を読みました。

その昔、徳川の治世、黄金の国ジパングは輸出資源である金・銀・銅の枯渇により新たな輸出資源を求めていました。そのとき幕府が新たな輸出資源として眼をつけたのがホシアワビ、フカヒレ、ホシナマコなどの俵物と呼ばれる海産物です。これらは中華料理の食材として中国大陸に輸出され、絹などと交換されていたそうです。

この本はそんなナマコを追って、北はツングース・北海道から、南はインドネシア・オーストリアまで、東はアメリカから西はオランダ・スペイン・イングランドまで、世界を股にかけた交流史を述べた本です。

ホシナマコを作るには、最初に煮込んで水分を抜き、その後乾燥させます。その燃料を得るために南洋の島々の木々が伐採され、時には生態系を破壊するほどだったそうです。ナマコの採集、加工にあたったのはインドネシアの人々やアボリジニーでした。なんと、伊勢の海女や糸満の漁民もナマコ採集に南洋に進出していました。そのホシナマコを作らせ、中国に運んだのはオランダ、スペイン、イングランドといった国々の人々で、ホシナマコ加工の人員を確保するために、南洋の人々を誘拐し強制的に作業にあたらせた事もあったそうです。

大部な書物なので、このぐらいじゃ全然中身に触れたことになりませんが、ナマコをめぐってこれほどの壮大な交流があった事を知り、ほとんど衝撃的でした。作者の鶴見さんは、歴史を国家という枠組みで読み解けるのはごく限られた一時期に過ぎず、人々は連綿と国家の枠組みに収まりきらない交流を行っており、支配者の文字で記述されなかった歴史(=国家という枠組みを超えた人の営み)を見直すべきだと主張しています。国家があまりにも幅を利かす時代だからこそ、ナマコの視点で世界を眺めるのも悪くないかもしれません。

まっ、難しい事はおいておいて、それほどまでに中国の人々を魅了したホシナマコをぜひ味わって見たい!と思うのでした。

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